サージェント浴では、アンチモン6 ~8 %あるいはスズを4~7 %含有する鉛合金が用いられています。 鉛は軟らかく、 電導性も良くないため、 鉄や銅芯を入れた波形アノード(外部回路から電流が流れ込む電極)が市販されています。 フッ化物浴では、 鉛ースズ合金が用いられています。アノードはマイケル・ファラデーにより命名されて、ギリシア語で上り口を意味するAnodosに由来するそうです。
硬質クロムメッキ浴に吊られているアノード
使用前の新品のアノード
硬質クロムメッキ時は、 鉛アノードは表面が褐色の過酸化鉛になっていることが望ましく 通電せずにアノードをメッキ浴中に放置しておくと、 絶縁性の黄色のクロム酸鉛が生成し、 その一部は浴中に沈殿します。メッキを長時間使用しないときは、 アノードを浴から引き上げて 水洗しておきます。 近年では、 鉛スラッジ生成を抑制するため鉛クラッ ドのチタン電極や二酸化鉛被覆チタン電極も利用されています。 コダマ4コマ漫画劇場 アノードとかぶり止め