軟らかいメッキ(硬度150Hv以下)
金属の硬さは製造方法によって変化します。メッキ皮膜の場合は、添加剤の有無や条件の操作により無光沢外観、光沢外観を自在に得ることが可能です。無光沢メッキ皮膜は、光沢メッキよりも軟らかい理由は、平滑剤や光沢剤などの添加物を使用しないことで、皮膜の決勝粒子が粗く、密度が低くなるからです。メッキで得られる硬度は添加剤で調整することができるということです。
軟らかいメッキは、硬度が150Hv以下の皮膜をいいます。用途的には固体潤滑剤ですが、メッキの種類と性質により用途は異なります。
軟らかいメッキ |
特長や用途 |
無光沢インジウムメッキ |
もっとも軟らかいメッキ皮膜 ナイフで容易に削ることができます。回転部の固体潤滑剤として軸受やベアリングなどに利用されています。高価な金属なので活躍できる場所は限られています。 |
鉛メッキ |
数十~数百μmという厚いメッキが施され、タービンなどの高荷重軸受などに利用されています。 |
数μm以下でコンプレッサ内部シリンダ、ピストンなど摺動部の初動時かじり防止に利用されています。 |
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軸受や摺動電気接点などに利用されています。皮膜に粘りがあり摩耗量も少ない。 |
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半導体素子とリードとの結線(ワイヤーボンディング)に利用されています。 |