金メッキの変色の原因と対策 金メッキのQ&A
- Q金メッキ加工された製品を倉庫で在庫管理していたのですが、赤く変色していました。金は酸化しない。変色しないと思っていたのですがなぜでしょうか。原因と対策があれば教えてください
- A
金メッキは、その美しい光沢と耐食性から、様々な製品に利用されています。しかし、金メッキも永久に変わらないわけではなく、様々な要因によって変色することがあります。
金メッキの変色に関して。 純度99.99%の金は酸化や変色のしにくい金属ですが、金メッキの場合は、金合金メッキになっている場合があります。金にコバルト、銅、ニッケルを混ぜた金合金メッキの場合、金純度が低くなればなるほど変色のリスクは高くなります。ですから、純度の高い金メッキ加工すれば酸化や変色のリスクは低くなります。
99.99%の純金メッキでも厚みが薄い場合、変色する場合があります。薄い膜の金メッキはピンホールで呼ばれる微細な穴がたくさんあります。下地メッキに変色しやすい銅やニッケルメッキが加工していると下地から変色して上層の金メッキが変色しているように見えます。対策としては金メッキの厚みを厚くする。ピンホールを埋める封孔処理などを実施するなどの対策があります。
金メッキが変色する要因:
- メッキの厚さ: メッキが薄いと、下地金属が露出して変色しやすくなります。
- メッキ液の純度: メッキ液に不純物が混入していると、メッキ膜にムラができやすく、変色しやすくなります。
- 下地処理: 下地処理が不十分だと、メッキとの密着性が悪くなり、変色や剥離の原因となります。
金メッキが変色する 環境要因:
- 空気中の硫化水素: 硫化水素は金メッキ表面を黒く変色させます。温泉地や工業地帯など、硫化水素濃度が高い場所では特に注意が必要です。
- 汗や皮脂: 皮膚から分泌される汗や皮脂は、金メッキ表面を酸化させ、変色させることがあります。
- 化学物質: 洗剤、化粧品、香水などの化学物質が金メッキと反応し、変色を引き起こすことがあります。
金メッキの変色の対策
- 金メッキのジュエリー(装飾品)など保管方法:
- 密閉容器に入れる: 空気中の湿気や化学物質から保護するために、密閉容器に入れて保管する。
- 暗所で保管する: 直射日光は変色を促進させるため、暗所で保管する。
- 金メッキのジュエリー(装飾品)お手入れ方法:
- 中性洗剤で洗う: 変色した場合は、柔らかい布に中性洗剤をつけて優しく洗いましょう。
- 研磨剤の使用は避ける: 研磨剤は金メッキを傷つけるため、使用を避けましょう。
- 金メッキのジュエリー(装飾品)着用時の注意:
- 温泉やプールでの着用は避ける: 温泉やプールに含まれる成分が金メッキを傷めることがあります。
- 運動時や入浴時は外す: 汗や皮脂が付着すると変色しやすいため、運動時や入浴時には外すほうが無難です。
- メッキの選択:
- 厚めの金メッキを施す
- : メッキが厚いほど、変色しにくくなります。
- 高品質なメッキを選ぶ: 信頼できるメッキ業者で、高品質なメッキを施してもらいましょう。
金メッキ加工 事例