亜鉛ダイカスト製品 ネジ部分のニッケルメッキに削れ対策できますか メッキ加工のQ&A コダマ
- Q亜鉛ダイカストねじ部品の試作検証を実施したところ、ネジ部にNiめっき削れが発生しました。それ自体は想定していた事象なのですが、高トルクのため想定以上の削れ量が発生したことが問題となっており、構造的な改善及びめっき密着性向上に取り組んでいるのですが、高トルクに対する最適なめっき(耐摩耗性又は密着性)があれば検証してみたいと考えております。上記のような事例のご経験がございましたらご見解頂けると幸いでございます。
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ねじの相手側の硬度(相手が硬いと削られやすい)やねじのめっき後の寸法精度もあります。電気めっきだと凸になっているねじの山の部分にめっきが多くつきます。
ねじの山が削れるというのなら、その場合は寸法精度の良い無電解ニッケルにすると解決するかもしれません。硬度は落ち削られるかもしれませんが無電解ニッケルテフロンめっきというものもあります。素地の亜鉛ダイカスト自身の問題も多いです。湯じわや巣がありますとその箇所のめっき密着性が悪くなります。金型への材料の流れ方が悪いと、同じ箇所に構造欠陥が発生します。金型により、この部品は必ずこの箇所が欠陥になるという根本的な問題が発生する可能性が高いので、かなり注意が必要です。めっき皮膜が硬いと割れやすいです。一度しか締めない(取り外さない)なら銅などの柔らかい金属がよいです。(メタルo-リングのように締め付ける感じ)。ご参考までに