亜鉛ダイカストへの錫メッキをするには 錫メッキ加工のQ&A
- Q亜鉛ダイカストへの錫メッキをするには 膜厚はどの程度必要か
- A
亜鉛ダイカストは両性金属で、アルカリ、酸に溶解します。まず、下地に弱アルカリの銅ストライクメッキ2~7μⅿが必要です。錫メッキは5~8μⅿが必要です。
もしメッキ不良がでた際は、剥離再メッキが難しいのです。
亜鉛ダイカスト製品への錫メッキについて
亜鉛ダイカスト製品に錫メッキを施すことは、製品の特性を大きく変える効果的な表面処理方法の一つです。錫メッキは、亜鉛ダイカストの持つ様々な特性をさらに高め、製品の用途を広げる可能性を秘めています。
錫メッキを施すメリット
- 耐食性の向上: 錫は空気中での安定性が非常に高く、亜鉛ダイカストの耐食性を大幅に向上させます。特に湿度の高い環境や、酸性・アルカリ性の物質に触れる可能性がある場合に効果を発揮します。
- はんだ付け性の向上: 錫ははんだとの親和性が高いため、はんだ付け性が大幅に向上します。電子部品や電気製品の接続部分に利用することで、信頼性の高い製品を作ることができます。
- 外観の向上: 錫は銀白色の美しい光沢を持つため、製品の外観を向上させ、高級感を演出できます。
- 導電性の向上: 錫は電気伝導率が高いため、電気部品の導体として利用できます。
錫メッキを施す際の注意点
- 下地処理: 亜鉛ダイカストは表面が酸化しやすい性質を持っているため、錫メッキを施す前に適切な下地処理を行う必要があります。一般的には、銅メッキを施すことで、錫との密着性を高め、メッキの耐久性を向上させます。
- メッキ厚み: 錫メッキの厚みは、製品の用途や求められる性能によって調整する必要があります。厚いメッキを施すことで、耐食性や耐摩耗性を向上させることができますが、コストも高くなります。
- ウィスカー: 錫メッキは、特定の条件下でウィスカーと呼ばれる金属のひげ状の結晶が成長することがあります。ウィスカーは電気回路のショートを引き起こす可能性があるため、電子部品などには注意が必要です。
錫メッキの用途
- 電子部品: コネクタ、端子など、はんだ付けが必要な部品に多く利用されます。
- 電気製品: スイッチ、配線器具など、耐食性と導電性が求められる部品に利用されます。
- 装飾品: アクセサリーなど、美しい外観が求められる製品に利用されます。
まとめ
亜鉛ダイカスト製品に錫メッキを施すことで、耐食性、はんだ付け性、外観、導電性などの特性を向上させることができます。製品の用途や求められる性能に合わせて、最適なメッキ条件を設定することが重要です。