JIS H 0400 電気メッキに使用される用語(1)一般を紹介します。
番号 | 用語 | 読み方 | 意味 |
101 | アニオン | 負に帯電したイオン。 陰イオンともいう。 |
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102 | 陰極 | いんきょく | 金属又は水素が電気化学的に析出する極。 |
103 | カチオン | 正に帯電したイオン。 陽イオンともいう。 |
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104 | 貴金属 | ききんぞく | 標準水素電極と比較して,高い正極電位もつ金属。イオン化しにくく、そのため容易に溶解しない方がより貴となる。例えば、銅は、亜鉛より、そして金は銅又は亜鉛より貴となる。 |
105 | 均一電着性 | きんいつでんちゃくせい | 厚さが均一にめっきされるめっき浴の能力。 |
106 | 工業用クロムメッキ | こうぎょうようくろむ めっき |
主として耐磨耗性を付与する目的で施した比較的厚いクロムメッキ。硬質クロムメッキともいう。 |
107 | 合金メッキ | ごうきんめっき | 電気メッキ法による2種類またはそれ以上の金属若しくは金属と非金属の合金皮膜。 |
108 | 下地 | したじ | 直接電着される素地。単メッキの場合、下地は素地と同義語になる。多層メッキの場合は、中間皮膜を下地と呼ぶ。 |
109 | 浸せきメッキ | しんせきめっきほう | 置換反応によって物体の表面に金属の皮膜を形成する方法。 |
110 | 素地 | そじ | 皮膜が析出、形成される材料。 |
111 | 多層メッキ | たそうめっき | 2層又はそれ以上の金属を析出したメッキ |
112 | 電気メッキ | でんきめっき | 金属又は非金属表面に金属を電気化学的に析出させた皮膜。 |
113 | 電着応力 | でんちゃくおうりょく | 電着金属に生じる引張り又は圧縮の応力 |
114 | 電流効率 | でんりゅうこうりつ | 理論析出量(又は溶出量)に対する実際の析出量(又は溶出量)との割合を百分率で表したもの。 |
115 | 電流濃度 | でんりゅうのうど | 電解液の単位容積あたりの電流の大きさ。 |
116 | 電流密度 | でんりゅうみつど | 電極の単位面積当りの電流の大きさ。 |
117 | 排水処理 | はいすいしょり | 排水中の汚濁物質を除去し、排出基準に合った水質に排出するための処理。 |
118 | ハルセル | 種々の電流密度における電極表面の状況を観察する特殊な形の電解槽。 | |
119 | pH | ぴーえっち | 水素イオン濃度の逆数の対数であって、メッキ工程における溶液の酸度又はアルカリ度を表すために用いる。 |
120 | 非金属 | ひきんぞく | 貴金属の反対。 |
121 | 微視的均一電着性 | びしてききんいつ でんちゃくせい |
一定条件のもとで、穴とか狭い溝にも十分メッキさせ得る浴の能力。ミクロスローイングパワーともいう。 |
122 | 被覆力 | ひふくりょく | 初期にカソードの全表面に金属を析出させるため、一定条件で電気めっきさせ得る浴の能力。 |
123 | 複合メッキ | ふくごうめっき | 繊維状や微粒子などの分散相を有する複合材料のめっき。 |
124 | 不動態 | ふどうたい | 化学的又は電気化学的に溶解若しくは反応が停止するような金属の特殊な表面状態。 |
125 | 補助極 | ほじょきょく | 均一電着性や被覆力を改善するために用いる補助の陽極または、陰極。 |
126 | ポーラスクロム メッキ |
あらかじめ表面を粗にしてクロムメッキをするか、又はメッキ後その表面をエッチングにより多孔性とし、油の保持性を与えるクロムメッキ。 | |
127 | マイクロクラック クロムメッキ |
微細な割れが均一に分布されるように施すクロムメッキ。耐食性向上の目的に利用される。 | |
128 | マイクロポーラス クロムメッキ |
微細な穴を均一に分布したクロムメッキ。耐食性向上の目的に利用される。 | |
129 | 前処理 | まえしょり | メッキ工程において品物をメッキ浴に入れる前の諸工程。 |
130 | メッキ浴 | めっきよく | メッキ液がメッキ槽内に入れられた状態の時、メッキ浴という。 |
131 | 陽極 | ようきょく | 金属が電気化学的に溶解する極。不溶性の場合はアニオン(陰イオン)が放電する極。 |
132 | 陽極スライム | ようきょくすらいむ | 金属を陽極にして電解したとき、電気化学的に溶解しない浅さ。 |
133 | 浴電圧 | よくでんあつ | メッキ浴中の陰極と陽極との間の電圧。 |
134 | レベリング | 素地を微視的な凹凸や、研磨の条こんなどを平滑化する電気メッキ浴の能力。平滑化作用ともいう。 |