日時:平成27年1月10日(土) コダマの社内勉強会 鑑賞後グループ討論 テーマ: 儲け”を生み出す「カイゼン」 ムダとりの極意を学びました。 担当記者 専務
カイゼンの鬼 山田 日登志(ひとし)氏 |
自己紹介 職業は経営コンサルタントです。全国のメーカーから依頼を受けて生産現場を歩き回り、生産ラインの改造や監督者の意識改革や管理者の教育を行っています。「カイゼン」や「ムダとり」をして工場再建を実現することです。
◎脱「大量生産=分業」
そんなに劇的に、ムダがとれていくものですか。分業が悪い。分業によって人間を無理やり「単能工」の枠におしこめてしまうと意識を失ってしまう。分業をやめることです。コンベアを外せば、「単能工」から解放して「多能工」への道をひらけば、能力は何倍もアップします。「ムダとり」をすることで「活スペース」や「活人」が出来るようになります。
◎大きくすると効率はさがる
小さくすると効率が上がる。それで「多能工」化を進めて一人屋台方式が理想です。ソニーの例でコンベア時代には一人当たり21台作っていた。ラインを小さくして1人で全部できるようにすると生産性が35%上がりました。不良率は多工程を持たせると不良が増える、とか覚えにくい。と言われますが逆です。
◎1分間カイゼン
三菱鉛筆は300人で年間20万件ぐらい提案が出てきます。昼食後、皆で現場を見て1分間でさっさとカイゼン案を出すのです。必ず毎日、紙に書く。毎日毎日、野球で言うと練習ですね。
◎自分の仕事のカイゼン
ムダを取っていこうと思うと、まずは何をしていくと良いですか。自分を反省しないといけません。反省とは今まで不良品を10個作っていたのを5個にしたぞと。これが反省したということです。いつも自分を反省。今がいいと思わない。その時が終わりです。「ムダ取り」は明日やることを考えるのではなく、今日やることを考える。それを毎日続けることで実力がつくのです。
◎見せてあげないといけない
あなたがやると1個1分かかる。僕がやると50秒。10秒違うでしょ。500個作ると5000秒だから、1時間半遊べますよと。現場でムダを取る。その場でムダを取る。すぐにムダを取る。ムダの発見と対策。ムダとりへの挑戦は、人生そのものに対する挑戦です。
◎どうすればムダとりの目を養うことが出来るのですか
目的を持って見るのです。時間には手や機械がさわっている「加工時間」とさわっていない「停滞時間」があります。トヨタで1:300の割合です。岐阜の会社だと10倍ぐらい停滞時間がありました。現場でどうやったら停滞時間をなくすのかを考え実行すると会社は儲かります。物をとる作業を20cm縮めると1秒短縮、500回やると500秒です。1秒にこだわりムダにしない。考えるようになるとムダがどんどんなくなっていく。そういう人間づくりです。
◎カイゼンを会社で浸透させていくには
あまりいろんなことをやらせない。まずは、1~2個、ここをやろう。と取り組むことです。工場でいうと、チェックの順番は出荷。そこからさかのぼっていきます。ポイントは二つです。動作、運搬のムダ。それは距離を縮めるか、回数を減らします。停滞のムダは、使う人を探して使う何時間か前に作ったら一番いいのです。ナゼが問題解決のキーポイントになります。ナゼ、ナゼを5回繰り返して考えるのです
◎管理とは
速い、遅い、良い、悪い、誰が見てもわかるようにすることを言います。例えば会社で残業を減らすには「今晩飲みに行くぞ」と言うと残業はなくなる。意識です。仕事とは、何で日本一になるか、目標を持って行動する事が大事です。仕事とは競争に勝つこと。それが生きることであり、やりがいになります。
◎経営とは
現場を見る、数字を見る(3年間の決算書をみて良くなった理由、悪くなった理由を分析する)人を見る目が大事 (声がハキハキしている人間が多い職場が良い)を絶えず養って儲けるようにすること。儲からないのは経営とは言いません。モラルを高めるには 挨拶、起立、礼、着席の訓練を大声でします。
1 社員の皆さまのDVD鑑賞で共感し感銘した部分はどこですか。 (グループワークから抜粋)
毎日真剣に仕事をすれば病気をしない。お客様から満足され感謝されることが、お金をもらう仕事。1秒の積み重ねが大事。1秒が縮められない人間が10秒を縮められるわけがない。日本中ムダだらけ。夢、目標を具体化する。働く社員のひとりひとりが目標、夢をもって仕事に取り組むことが大事。
2 あなたが「カイゼン」で得たいことは何ですか。
気づく力。信頼。6日の仕事を5日で効率化し土曜日を完全に休みたい。売上や給料。信頼や仕事を任せられる安心感。自己成長。団結力。他社がどのように生産改善や5S活動を取り組んでいるのか知りたい.