今回はメッキ処理の中で大事なpHについて学びます。普段私たちはpHのことをピーエッチとか、ペーハーという言葉で呼んでいます。pHとは、水溶液の性質をあらわすひとつの単位です。一般的にpHは溶液中の水素イオン濃度を示しています。中性はpH7、これより低い方を酸性、高い方をアルカリ性と呼びます。また、pH2からpH1に、pH3からpH2と数字が1つ下がる度に水素イオンの濃度は10倍に増えていきます。
体感できるpHは温泉があります。アルカリ性の温泉はヌルヌルするような肌触りが特徴です。酸性のお湯は少しピリピリするような肌触りが特徴です。これらの湯は体の新陳代謝も促してくれるので、昔から慢性的な皮膚病などの治療にも使われてきたそうです。和歌山県田辺市龍神村にある龍神温泉は炭酸水素塩泉(ナトリウム)で、源泉かけ流しで美肌効果の高い泉質で日本三美人の湯です。専務は100回以上通っていて超オススメだそうです。
メッキ加工するには、様々な薬品を使用して、メッキ浴は定められた管理範囲のpHがあるので、メッキ加工をする前に測定して管理範囲内にあるか確認してから作業しています。例えばニッケルメッキは、pH4.2になっているか確認しています。
pHは、メッキ液の管理だけでなく、排水処理の管理にも欠かすことが出来ません。pH管理がメッキの仕上りに大きく関係しています。ニッケルメッキ液ではpH管理を怠ると美しい色や光沢が出なかったり、メッキの密着力が弱くなったりするので、pH管理はとても重要ですので、現場でも、pHメーター、pH試験紙などを使用し、しっかり管理してくださいね