東大阪商工会議所 主催の産業視察団 (30名)に児玉会長が参加されました。2014年10月7日~12日
ロシア連邦沿海地方行政府国際協力観光局訪問 州知事やロシア高官との懇談
ロシアは現在、この極東地域であるウラジオストク・ババロフスクに力を入れていています。2012年にはAPECサミットがウラジオストクで開催されました。公共事業や民間からの投資で6793億ルーブル(1兆8000億円)という大規模なインフラ投資が行われました。
極東開発にプーチン政権が本腰を入れるもうひとつの理由が、この地域の人口減少に歯止めがかからないことや、汚職などが問題になっているからです。ロシア極東は、ソ連崩壊後の20年間で人口が2割も減少したそうです。皆さんもご存じのように、ロシア連邦は世界最大の面積を誇ります。日本の45倍、米国の2倍です。人口は1億4000万人です。日本の人口より少し多いぐらいです。
CX-5
天然資源は豊富で石油、天然ガス等は日本へもタンカーで運ばれています。天然資源大国です。主な貿易国は中国(52.5%)、韓国(18.6%)、日本(15.2%)で、対日輸出品は木材関連と水産品が80%を占め、輸入品目は輸送機器と自動車関連品で70%を占めています。
マツダ・ソラーズ社を視察
4本のラインの1本で、マツダのCX-5を組み立てており、10分間で1台の割合で完成車になります。驚いたことに、ロシアで走っている自動車は、中古・新車含めて90%が日本車ということです。日本車は故障しないという絶対の信頼を持たれており、日本製品を通じて好意を持たれています。
産業は、軍事産業が中心です。一般産業、ものづくりは育たないようです。平均月収は約3万ルーブル(日本円で9万円)です。食生活は油ものやマヨネーズなどが好まれているようです。アルコールはウオッカなどの強いお酒が中心です。寒い国だろうが体には良くないと思われます。平均寿命は60歳代とのことです。日本のような長寿ではないようです。
シベリア鉄道に乗る児玉会長
ウラジオストクの場所はこの辺り近い?
有名なシベリア鉄道に乗りました。始発のウラジオストクからモスクワまで通じている鉄道です。(6泊7日間)我々は、ウラジオストクを夕方に出て、朝方にババロフスクに到着しました。1等寝台席で11時間の旅を楽しみました。4人部屋を2人で使用しました。予約制でパスポートの提示も求められる厳重さです。ババロフスクに到着して日本人墓地を訪問しました。敗戦で多くの日本人が捕虜として、寒い地で強制労働を強いられ多くの方が亡くなられました。戦争ほど残酷なものはない。平和への想いをこめて合掌 礼拝し祈りを捧げました。ババロフスクは綺麗な都市でヨーロッパ風の歴史を感じる一流ホテルもありました。
ロシア民謡の演奏
旅の最後の夜はレストランの大きな部屋を貸し切って民族衣装を着た楽団を交えて交流会。ロシア民謡を15曲も演奏してくださり、皆で歌い、踊りの楽しい夕べになりました。州知事やロシア高官との懇談もあり、視察を通じ、今後は現地企業との交流促進、ならびに技術提携や新たなビジネスチャンスがあると感じました。 担当記者 硬質クロム課 岸本